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投資の天才

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インサイダー:証券業界の根本揺るがす…野村にダメージ

証券業界の最大手、野村証券で社員が関与したとされるインサイダー取引が22日発覚し、証券業界に激震が走った。不正取引の舞台になったのはM&A(企業の合併・買収)を取り扱う部署で、野村の大きな収益源であるだけにダメージは計り知れない。投資家の信頼を失ったことで、金融市場改革への悪影響も懸念される。業界リーダー、野村の不祥事は、市場の透明性、投資家の信頼という証券業界の根本を揺るがしている。

 証券最大手、野村証券の社員が関与したとされるインサイダー取引は、証券業界の信頼も大きく揺るがしている。「市場に不透明だという印象を与え、株価低迷の一因となる」(大手証券)とみられ、この不祥事は市場に深刻な影響を及ぼす可能性もある。

 インサイダー取引疑惑の報道を受け、22日の東京株式市場で、野村証券の持ち株会社、野村ホールディングス(HD)株は午前中から売りが先行し、野村HD株は一時、前日終値比68円安の1637円まで値を下げた。終値は同66円安の1639円。一方、この日の日経平均株価は、前日までの株価上昇の反動で、同148円73銭安の1万3547円82銭で取引を終えた。

 不正取引の株価への影響は軽微とみられるが、市場関係者は「野村HDの監督責任に発展すれば、投資家の信頼を失い、市場への大打撃は避けられない」(大手証券)と、神経をとがらせる。

 企業の財務内容やM&A(企業の合併・買収)事案などの内部情報を利用した株取引を行えば、簡単に利益を得られ、経済産業省の官僚、NHK記者、公認会計士など内部情報を知り得る立場を悪用したインサイダー取引が後を絶たない。不正行為発覚の度に再発防止策が策定されるが、「友人など第三者に伝えてしまえば規制しようがなく、最後は個人の倫理の問題になる」(同)のが現状だ。

 日経平均株価が回復しつつある中、証券会社の信頼が失墜することで、日本の市場に対する不信感が高まり、外国人投資家による「日本売り」が加速する事態も懸念される。【野原大輔】

 ◇収益源の中核部署で…
 インサイダー取引の疑惑が浮上した野村証券の中国人社員が所属していた「企業情報部」は、野村が収益の柱とする「グローバル・インベストメント・バンキング(投資銀行)部門」の中核部署だ。主な業務は、債券や株式の引き受け、M&A(企業の合併・買収)に対する助言などで、市場規模が拡大傾向にある成長分野だ。

 野村証券はこの分野で、国内で圧倒的な存在感を示している。総合情報会社のトムソン・ロイターによると、07年度の日本企業がかかわるM&A案件で野村証券が扱ったのは、138件、約248億ドル(約2兆5500億円)でトップ。シェア(金額ベース)は19.2%とトップで、2位のJPモルガンを6.6ポイント引き離している。第一生命保険が目指す株式上場の案件も野村証券が扱っている。

 07年4~12月期の決算では、投資銀行部門の税引き前利益は225億円。野村証券の持ち株会社、野村ホールディングスの利益の約13%を占めている。

 しかし、M&Aなどは重要な企業情報であり、顧客との信頼関係が大前提。今回の不祥事で、野村との契約を見直す企業が続出する可能性もあり、経営にも影響を与えそうだ。また、「野村への不信感が市場全体に拡大する可能性もある」(証券アナリスト)ため、M&A市場の落ち込みや、国内企業の再編スピードが鈍化することも懸念される。【野原大輔】

 ◇金融庁も強い衝撃
 日本の金融市場で中心的なプレーヤーでもある野村証券でインサイダー取引が発覚したことに、金融庁も強い衝撃を受けている。同庁は欧米並みの規制緩和を図る「金融・資本市場競争力強化プラン」を策定するなど金融市場の活性化を目指してきたが、その前提となる市場の公正性が揺らぎかねない。

 金融庁と証券取引等監視委員会は市場の公正性を高めるにはインサイダー取引の摘発体制の強化が不可欠と判断。最近では、経営情報を直接知りうる企業経営者らだけでなく、報道機関の記者や公認会計士、有価証券報告書を請け負う印刷会社など公表前に企業の内部情報に接することができる個人や会社全般にも監視の網を広げて、インサイダー取引の摘発体制を強化してきた。それだけに、市場の主力プレーヤーである野村証券の中枢部門で不正が行われていたことを憂慮する。

 金融庁幹部は22日「企業のM&Aは『秘中の秘』の情報。最も厳格な情報管理が求められるはずの部門で、あってはならない事件が起きた」と絶句した。渡辺喜美金融担当相は22日の閣議後会見で「大手証券のような市場の重要なところにいる人たちが企業から得た情報で原始的な犯罪を犯すことは言語道断だ」と述べ、厳正に対処する姿勢を強調した。しかし、投資家の市場への不信は容易に解消できそうになく、金融庁が目指す金融市場改革にも痛手となりそうだ。【永井大介】

 ▽インサイダー取引 金融商品取引法は、株価に重大な影響を与える情報を知ることができる「内部の人間」(インサイダー)が、情報が一般に公表される前に株式の売買を行うことを禁じている。情報を知らない一般投資家が損失を受けることを防ぐ目的。企業の役員や大株主、企業の情報を知りうる立場にある会社関係者が該当する。
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上海・深セン証券取引所、市場外取引の活用を奨励

22日付の上海証券報によると、上海・深セン両証券取引所は、大量の株式売却を予定している投資家に対し、市場外取引の活用を奨励する。

 1カ月間で同一企業の株式150万株以上の売却を予定している投資家に対して、市場外取引の活用を求める。

 市場では、非流通株改革と株式公開後のロックアップ期間(株式売却禁止期間)の終了で、大量の株式が売却されるとの懸念が浮上しており、今回の措置は、株価への影響を緩和することが狙い。

 中国証券監督管理委員会(CSRC)は20日、1企業の発行済み株式の1%超を1カ月間で売却する投資家に市場外取引の利用を義務付けたが、週明けの株式市場への影響は限定的だった。

野村の中国人社員インサイダー容疑、知人が利益5千万円

証券最大手「野村証券」(東京都中央区)の中国人社員(30)が勤務していた部署で扱った企業の合併・買収(M&A)のインサイダー情報を、公表前に知人の中国人2人に漏らしていた疑いのあることが証券取引等監視委員会の調べでわかった。

 知人はこの情報に基づく株売買で約5000万円の利益を上げていたとみられる。監視委は野村証券を舞台にした大がかりなインサイダー取引事件とみて、22日にも金融商品取引法違反容疑で3人に対する強制調査に乗り出す。

 証券会社員によるインサイダー取引疑惑としては過去最大規模。証券最大手の不祥事が一般投資家の不信を招くのは必至で、野村証券の情報管理体制が問われそうだ。

 関係者によると、社員は昨年末までM&Aを扱う本社企業情報部に所属しており、その後、香港の現地法人に転勤した。社員は2006年~07年、部内でM&Aの情報を入手。企業が取締役会で正式決定して東証のホームページなどで公表する前に、知人で国内の機械部品メーカーに勤務する30歳代の中国人男性と、その20歳代の弟に対し、買収先や被買収先の企業名、時期などを伝えた疑いが持たれている。

 M&Aの大部分は株式公開買い付け(TOB)や株式交換の手法によるもので、2人は情報に基づいて対象となる企業の株を次々と買い付けて、公表後に株価が値上がりした時点で売り抜けていたという。

 TOBでは、株主に買収対象の株を手放してもらうために買い取り価格を時価より高めに設定するのが一般的で、公表後の株価はほぼ確実に値上がりする。

 2人は2年弱の間に、半導体部品大手がTOBなどで完全子会社化した塩ビ板メーカーの株など20銘柄以上を売買。売買高は計数億円、利益は5000万円前後に上るとみられる。

 社員は数年前に野村証券に入社。監視委はインサイダー取引を発覚しにくくするため、知人の中国人を引き入れて株を売買させていた疑いがあるとみて、購入資金の出元などについても解明を進めていく。

 証券会社を巡るインサイダー取引事件では、02年の総合商社ニチメン(現双日)によるグループ会社のTOBを巡り、野村証券の課長と大和証券SMBCの部長ら2人(いずれも当時)が起訴されている。いずれも利益は数百万円程度だった。

NY原油、一時117.60ドル 最高値を更新

21日のニューヨーク商業取引所の原油市場は、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格が一時、1バレル=117.60ドルまで上昇し、取引途中の史上最高値を更新した。相場が高騰するなか、石油輸出国機構(OPEC)など産油国の増産は期待できないとの観測から、需給が窮迫するとの懸念が強まっている。

 一方、21日のニューヨーク株式市場は下げて始まった。同日朝発表された米銀行大手バンク・オブ・アメリカの1~3月期決算が大幅減益だったことや前週末までの急上昇の反動で、値上がり益確保などの売り注文が先行し、前週末終値からの下げ幅は一時、100ドル近くになった。

大和証券G<8601.T>がベトナムのサイゴン証に役員派遣、現地で投資銀行業務を強化

大和証券グループ本社(8601.T: 株価, ニュース, レポート)は、提携先のベトナムの大手証券、サイゴン証券SSI.HMに役員を送る。大和が、ロイターに対し明らかにした。両社はすでに資本業務提携しているが、大和は役員の派遣により、サイゴン証券をベトナムにおけるパートナーとして明確に位置づけ、高い成長の見込めるベトナムで投資銀行業務を強化する考え。

 大和は、グループの法人部門である大和証券SMBCから金村昭彦・アジアオセアニア担当執行役員をサイゴン証券に送る。20日開催の同社の株主総会で承認された。


 大和は2007年、持ち株会社の大和証券グループ本社を通じてサイゴン証券の株式1.25%を取得したが、人的資源の投入でベトナムでのビジネス強化につなげる方針。今後ベトナムでは、国営企業の民営化にともない、資金調達などの引受業務の需要増加が見込まれている。

 日本の証券会社が海外ビジネスを強化するために現地の金融機関に役員を送るのは珍しい。大和は、ファンド運営会社(EMPダイワ・キャピタル・アジア)など、合弁会社には役員を派遣してきたが、資本提携した現地の金融機関に役員を送ったケースとしては、北米のM&A(企業の合併・買収)専業の投資銀行、セージェント・アドバイザーズ(ニューヨーク)に続いてサイゴン証券が2例目となる。


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