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JDC信託は、2000年12月に東証マザーズ市場に上場している。しかし、長く続く業績不振から株価は急落している。このため今回の株式増資でGORGEOUS GRACE INVESTMENTの持株比率は、51.11%となり、過半数を超える。JDC信託は実質的にJCMシンガポールの傘下に入ることになる。
コンテンツ関連の上場企業が投資会社の傘下に入るのは、2007年9月に、ウェッジホールディングスがアジアパートナーシップファンドグループ傘下入ったもの、今年9月のいわかぜファンドによるGDHの事実上の買収などに続くものである。
今回の第三者割当てによる新株式発行についてJDC信託は、ここ数年、赤字決算が続いたことから純資産額が減少していることを理由に挙げている。信託業務を行うための信頼を確保するために資本増強が急務であるとする。
また、これまでの赤字については、過去に行った投資や融資の評価損取り込みや貸倒引当金の計上などによるものだという。11月28日に本来の決算提出日より大幅に遅れて、関東財務局に提出された平成21年3月期第2四半期決算が、当初予想を大きく下回る減収赤字拡大であったことも今回の決断につながったとみられる。
JDC信託はコンテンツ制作者の資金調達を促進し、エンタテイメント分野の振興を目指して設立された。アニメ関連ではテレビアニメ『バジリスク』に投資する「アニメファンド!バジリスク匿名組合」を2004年に設定している。
しかし、その後は映画分野で「シネカノン・ファンド」などの組成を行うなどの注目を浴びたものの、全体的には信託物件が確保出来ず信託報酬が伸び悩んでいる。また、設定したファンドも成績が伸び悩むものがあり、JDC信託が投資した案件ではその評価損が同社の決算に影響を与えた。
国内では2000年代初頭より、コンテンツ産業振興の方策として、コンテンツファンドを含む新たな資金調達方法の拡大が目指された。しかし、こうした資金調達方法は、これまでのところ当初の期待ほどには広がっていない。
JDC信託の苦境は、こうしたコンテンツファンド全体が現在抱える問題を露呈したものだと言えるかもしれない。
ジャパン・デジタルコンテンツ信託 http://www.c-direct.ne.jp/
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