3月前半の東京株式市場は、2月の雇用統計発表などを受けた米国株式市場の下落が響き、軟調に推移しました。サブプライムローン問題を背景に金融機関の損失拡大懸念も強まっていましたが、中旬には米証券大手のベアー・スターンズの経営危機が表面化し、米国の金融システムに対する不安が台頭しました。外為市場では急速にドル安が進展し、円・ドルのレートは12年ぶりに1ドル=100円を割り込みました。この結果、後半の東京株式市場では、米国景気の後退懸念や円高を背景に企業収益悪化の懸念が強まりました。米国株式市場の乱高下を受けて様子見の傾向も強まり、売買高も低調となりました。この間、TOPIX(東証株価指数)は、約8%のマイナスとなっています。
そういった中ランキングを見ますと、今回1位になったのはフィデリティ・USリートA(為替ヘッジあり)です。2位も野村 US-REITオープンAコースとなっており、上位6位までが米国の取引所に上場されている不動産投資信託(REIT)に投資しているファンドとなりました。米国の代表的なREIT株価指数であるFTSE NAREIT Equity REITインデックスが、2月の3.6%の下落から3月は5.7%の上昇に転じているように、米国のREITの反発が、これらのファンドの高い上昇率に繋がっています。ただ、円高・ドル安が進んだこともあり、上位はいずれAコースもしくはCコース(為替ヘッジを行っているファンド)となりました。
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