忍者ブログ

投資の天才

投資に関しての総合的な情報を提供するブログです。 資産運用に必要な情報をFX(外国為替証拠金取引)を中心に、株式投資、投資信託、カバードワラント取引など投資情報を提供していきます!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


小口化が進む「投信ラップ」は本当に魅力的か?

 『ラップ口座』とは、株式や投資信託などの銘柄選択、売買、管理などを金融機関に一任するサービスである。ラップ(WRAP)とは、「包む」とい う意味の英語だが、1つの口座で様々な資産運用サービスを包み込むという意味でラップ口座と言われている。SMA=セパレートリー・マネージド・アカウン トともいう。


 手数料についても、個々のサービスや売買ごとに支払うのではなく、運用資産残高に応じた一定の率を一括して支払う。株式や投資信託などを何度売買 しても、手数料は変わらない。株式等の売買委託手数料が規制されていた時は、売買のつど、所定の手数料を徴収しなければいけなかったために、このような サービスは提供できなかった。手数料が自由化されたことによって誕生したサービスである。


 運用資産残高に応じて報酬が支払われるので、運用がうまくいって顧客の資産が増えれば金融機関が貰える報酬も増え、運用がうまくいかなくて顧客の資産が減れば金融機関が貰える報酬も少なくなる。仕組みとしては、金融機関と投資家の利害が一致するサービスだといえる。


 このラップ口座には、株式や債券などの個別銘柄を運用対象とするタイプもあるが、このタイプは適切な分散投資を図るために、最低契約金額が数千万 円や数億円と大きくなっており、富裕層向けの商品だといえる。これだと顧客層が限られるので、投資信託だけを運用対象とする代わりに、最低契約金額を 1000万円や500万円とする「投信ラップ(ファンドラップ)」が発売されている。


小口化が進む「投信ラップ」

 投信ラップを提供している主な会社は次の通り。

投信ラップを提供している主な会社

 このうち、野村証券の最低500万円以上のバリュープログラムは、この3月17日に追加されたものである。また大和証券では従来、最低契約金額を 500万円としていたが、4月1日から300万円に引き下げた。新光証券でも最低2000万円以上から利用できる現物株式の組み入れも可能なラップ口座に 加えて、投資信託だけで運用する代わりに最低500万円から申し込めるファンドラップを4月1日から始めた。


このように投信ラップの最低契約金額が下がってきているのは、団塊世代の退職金や保険の満期金なども幅広く取り込もうという狙いがある。また、昨年 9月30日に全面施行された金融商品取引法ではリスク商品に関する説明義務が格段に強化された。このため、対面で投資信託を販売するときの手間がかさむよ うになっている。普通に投資信託を販売しても説明に時間がかかるのであれば、より効率的に投資信託を販売することが可能な投信ラップに誘導しようという狙 いもあるのかもしれない。

 ラップ口座の基本的なサービスの流れは、次のようになる。

1)金融機関と顧客が面談し、質問紙(ヒアリング・シート)等を使って、投資目的、投資期間、リスク許容度等を把握する。

2)顧客に合った投資戦略及びポートフォリオが金融機関から提案される。

3)顧客が投資提案書の内容に納得すれば金融機関と投資一任契約を結ぶ。

4)投資一任契約に基づいて金融機関が資産運用(売買)を実施する。

5)定期的に運用状況が報告される。

6)顧客の状況変化、投資環境の変化等に応じて投資計画を見直す。


 投信ラップの魅力の1つは、自分自身に合った運用プラン(投資信託の組み合わせ)を専門家が提供してくれるという点にある。しかし、本当に適切な アドバイスなのかを判断するのは難しい。投資一任契約を結ぶまでは無料なので、仮にラップ口座を利用しようとする場合でも、時間は取られるが、幾つかの会 社の提案を比較したほうが良いだろう。


割高なコストに注意!

 投信ラップを利用するにあたって、あらかじめよく理解しておく必要があるのは“コストの高さ”である。

 一例として、大和証券の「ダイワファンドラップ」をあげると、投資顧問料と取引等管理手数料を合わせたファンドラップ・フィーが年率1.47% (契約資産の時価評価額が5000万円以下の場合)かかる。投資信託の買付手数料はかからないが、保有時に継続的にかかる信託報酬が年率で1.10%± 0.25%(概算)かかる。合計で、年2.57%±0.25%程度のコストが毎年かかることになる。


 個別の株式投資信託を直接買い付けると、購入時に買付手数料が2~3%、保有中の信託報酬が年率で1~2%程度かかることが多いので、仮に1年後 に売却したとすると、そのコストはトータルで3~5%程度にもなる。しかし買付手数料は購入時に1回だけかかるコストなので、長期保有すると、年率のコス トは信託報酬に近い水準になっていく。したがって投資信託で長期運用することを前提とすれば、投信ラップのほうがコストが高くなる。


また、信託報酬等が安いインデックスファンドやETF(上場投資信託)を組み合わせて運用すれば、はるかに低コストの運用ができる。


 高い報酬を払ったからといって、高いリターンが保証されているわけではない。むしろ高いコストは確実にリターンを損なうので、注意が必要である。


「投信ラップ」が合う人とは?

 投信ラップのコストの高さは運用アドバイス等に対する報酬だと考えれば、運用に関する知識や経験などがほとんどない人には投信ラップは魅力的かも しれない。しかし、このような人がいきなり300万円や500万円以上を投資するのは止めたほうが良いだろう。もっと少額の資金で始めて、徐々に投資に関 する理解を深めていったほうが良いと思われる。あるいは、投資について勉強していく気がないのであれば、預貯金や国債などで安全な運用を心がけたほうが無 難である。


 なお、投信ラップの手数料は各社によって異なる。また投信ラップのために品揃えされている投資信託も各社によって異なる。当然、同じ人が相談して も提案内容も変わってくる。投信ラップは運用を一任できるのが魅力なわけだが、どの会社に運用を任せればよいかを判断するためには、やはりそれなりの知識 が必要とされる。


 結局、投信ラップの活用法としては、たとえば運用に関する知識はそれなりにあるが、実際の運用があまりうまくいっていない人が、勉強と割り切っ て、1年間だけ運用を任せてみて、プロといわれる人がどのような運用をするかを見てみる、といったケースがまず考えられる(※注:念のためだが、プロが運 用するからといって運用がうまくいく保証はない)。


 他に、運用に関する知識があり、投資の必要性も感じているが、いろいろと忙しいために、投信選びなどに時間を取れない、あるいは時間を割きたくない人が、コストの高さを理解した上で投信ラップを利用する、というのは納得できる利用法である。


 いずれしても、投信ラップは決して初心者向けの運用サービスではない。小口化が進んでいるとはいえ、最低契約金額もそれなりの金額である。サービス内容がよく理解できて、かつ、こういうサービスが欲しかったと本当に思える人向けの商品だと理解したほうが良いだろう。

PR

COMMENT

Name
Title
Mail
URL
Color
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Comment
Pass   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧

TRACKBACK

Trackback URL:


為替

みんなのFX

外為

FX 比較なら

DMM.com証券

為替



外為

クリック証券

FX NEWS


-外国為替-

オンラインクマ★

外国為替証拠金取引

ネットサービス

楽天で探す
楽天市場






クリック証券

ブログ内検索

オススメFX口座

FX
Copyright ©  -- 投資の天才 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Photo by Geralt / Powered by [PR]
/ 忍者ブログ