米証券リーマン関連会社が丸紅に３５１億円損賠提訴

東京都中央区の医療コンサルタント会社が、大手商社「丸紅」との共同事業を装って、病院再生事業への投資名目で巨額の資金を集めたまま経営破たん し、資金が回収不能になっている問題で、同事業に出資していた米大手証券リーマン・ブラザーズの関連会社「エル・ビー・エー」（東京都港区）は３１日、丸 紅を相手取り、約３５１億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

　関係者によると、リーマン側は、出資金が回収不能になった場合、丸紅が肩代わりするという虚偽の保証書を丸紅本社の会 議室で示され、丸紅の嘱託社員２人（３月１０日付で懲戒解雇）から同社部長を名乗る人物を紹介されたことなどから、丸紅に使用者責任があると主張してい る。リーマン側は、嘱託社員２人や医療コンサル会社元社長ら計５人に対する詐欺容疑での告訴状を警視庁に提出した。

　丸紅広報部は「訴状を見ていないが、当社に支払い義務は一切ないと考えている」とコメントしている。