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ベトナム緑茶市場の三つ巴、今後のブランド認知が突破口

清涼飲料水市場で、長らく王座についていた炭酸飲料の地位を、ボトル詰め緑茶が奪おうとしている。

■伸びる非炭酸ドリンク
 「都市部の消費者の半数近くが、ビタミン入り、甘さ控えめ、自然の香り・味という飲み物に動きつつある」清涼飲料ブランドBidricoを運営するTan Quang Minh社のNguyen Dang Hien社長は、2004~2005年の販売総括会でこう述べていた。

 この認識に根拠があったことは、現実が証明している。アジアを中心とする世界各国で現在、炭酸飲料から天然原料を使用した飲料、または栄養飲料にシフトする動きがある。

 Sai Gon清涼飲料水(Tribeco)のPhan Minh Co社長によると2006年以降、ベトナム市場での炭酸飲料の供給量が年平均2%減少している一方で、非炭酸飲料は年8%の成長を見せている。

 ある大手市場調査会社によると、果実香料・果汁濃縮飲料の成長率が年平均12%と最も高く、これにボトル詰め飲料水の11%、栄養飲料の7%が続く。Co氏によると、非炭酸系で現在急成長しているのがボトル詰め緑茶で、正確な統計はまだないものの、成長率は年7%に上ると見られている。

 市場調査会社FTAの調査によると、緑茶は現在、これまでベトナム市場で好まれてきた飲料に替わる存在になりつつある。元来ベトナム人の伝統的な飲み物であった緑茶には、成長する大きな潜在力がある。

 これが、各メーカーが先を争うように市場参入している理由だが、この市場で現在代表的な存在となっているのが「0°(零度)」、「C2」、「100」の3ブランドである。

 顧客対象でみると、人口比率で大きな割合を占める25~49歳が、ボトル詰め緑茶のターゲット層だ。このグループの50%以上が月平均で16本を消費しており、自身のためだけでなく、家族のためにも購入している。

 学生を含む15~35歳の層が、仕事などでの外出やカフェを利用することが多いため、2番目に潜在性の高い層と言える。

 大きな市場を考えれば、Tan Hiep Phat社のメディア部長(兼0°プロジェクトマネージャー)Tran Uyen Phuong氏の、「今後がとても期待できる業績が上がっている。フル稼働しても、需要に追いつかない状態」との発言は驚くにあたらないだろう。

 0°は生産設備をドイツから輸入、日本の技術を導入し、投資総額は5,000万ドル超。1時間あたり2万本を生産できる。100を生産するTribecoも現在、需要に生産が追いつかない状態という。

■0°の大勢も認知度は横並び
 ボトル詰め緑茶市場では現在、0°、C2、100、Shiki、Nu、Tops、Pokkaなどおよそ10ブランドがある。しかし雑貨店や市場、スーパーで尋ねると、販売側は0°、C2、100の3つの名前しか挙げない。

 FTAの調査によると2008年はじめ、100が未発売の時点では、0°とC2がシェア85%と15%で市場を独占していた。今年第1四半期に新規参入した100だが、市場では受け入れられているようだ。

 市場は2006年に先駆けたTan Hiep Phat社の0°が大勢を占めている。市場調査会社TNS Vietnamが2006年11月から2007年11月にかけてホーチミン市、ハノイ市、カントー市の2,150世帯を対象にした調査によると、緑茶ドリンク全体で消費が80%しか伸びなかったところ、0°は190%伸びた。

 フィリピンの菓子メーカーURC Vietnam社のC2は、一歩遅れること2007年はじめに参入したが、それから6カ月で300万本以上を販売した。Tribecoの100は参入が最も新しいが、同社の清涼飲料水分野での長年の経験と、Kinh Doや台湾Uni Presidentという戦略パートナーの財政支援と流通網で、兄貴分に負けず劣らずの存在感だ。

 FTAの調査によると、500mlで6,000ドン、「生活のクールダウン」をコピーとする0°は、22~28才を主なターゲットとし、老化防止、がん予防、抵抗力の強化など、緑茶の長所をアピールしている。

 C2は、360mlで価格を3,500ドンとし、12~19才を狙っているようだ。しかしコピーは「男性」、「健康」、「ストレス解消」の3要素を含むもので、テレビCMには映画俳優Johny Tri Nguyenさんを起用した。一部マーケティングの専門家はこのコピーについて、効果を薄め、市場での方向性を失わせるとしている。

 低価格は、市場のパイオニア0°に対するC2の効果的な戦略といえ、これは参入から6カ月で300万本を売り上げたという実績から証明される。しかし価格や製品のサイズが示すように、C2は庶民層を狙っているわけではない。

 2008年2月、およそ1年をかけブランドイメージを構築した後、C2は価格を2,500ドンから3,500ドンに引き上げた。そしてまた最近3,500ドンから5,800ドンに引き上げている(サイズは変わらず360ml)。

 C2の戦略変更で気になるのは消費者の反応だ。FTAの調べによると、500mlボトルの適当な価格幅は4,500~7,000ドンで、 5,500ドンが最適だ。C2を飲んだことがあるホーチミン市人文社会科学大学の学生50人に対する調査では、C2が3,000~4,000ドンという水準を続ければ安すぎて品質に不安を覚え、7,000~1万ドンに引き上げれば高すぎるため、0°か100を買うだろうという答えがほとんどだった。

 0°は種類により500mlで4,000~7,000ドンで販売し、Tribecoの100もこの枠内に入るため、C2のこの水準への値上げは、ひとつの適切な戦略と見ることができる。

■オレンジ戦争と「100」の戦略
 今年第1四半期に参入したTribecoの100の戦略は、PepsiCoやCoca-Cola、Tan Hiep Phatなどがかつて繰り広げたオレンジ戦争を思い起こさせる。

 1990年代末、炭酸ジュースOranginaは、「飲む前に振ってね」のコピーで、粒入りの特徴を消費者に印象付けた。2005年に PepsiCoも、似たようなコピーとともにオレンジジュースTwisterを発売、Coca-ColaもSplashを販売し、2007年にTan Hiep Phat社はNumber One Orange Juceの販売に乗り出した。

 0°が広告に使った茶葉、お茶の木、グリーンの配色が広告に見え隠れするTribecoの100も、この戦術に沿っているようだ。Tribecoは100の特色として、新茶からの抽出をより強くアピールしているが、消費者は、100と0°を誤認することがある。

 細かい点では違いが多くあるが、ボトルの外見とレモンの黄色とお茶の緑という基本配色は似通っている。これについてTribecoのCo氏は、「黄色と緑はレモン風味のお茶を象徴する配色で、これ以上の色はない。ボトルのサイズや構造は、お茶の抽出方法に基づいている」と説明する。

 一方Tan Hiep Phat社のUyen Phuong氏は、「違いは多くあり、特に話すことはない」と答える。これが闘う当事者たちの説明だが、0°という先行者が緑茶ドリンクのスタンダードを構築してしまっているなかで、100などの後発商品が市場で製品の選択習慣を変えづらいことがわかる。

 FTAによると、ボトルの容積では360mlが個別の市場を持つものの、500mlが標準容積として見られている。ボトルの品質に関して、ホーチミン市1区のスーパーCo-op Martで行ったアンケート調査では、100%が0°のボトルの品質に満足していた。買物客Ngaさんは、「厚くて、ネックの部分が固い0°のようなボトルがいい。しっかりしてて開けやすく、少しずつ飲むのに置いておけるし、飲み終えた後も他に色々使える」と話す。

 色合いについて0°の消費者は、緑と白が涼感とピュアさを感じさせるパッケージを高評価している。FTAの調査でも同様で、0°の外観は消費者に緑茶ドリンクの典型としてのイメージを作りだしている。
 
■三大ブランドの広告競争、一歩抜け出すのは
 5区Hai Thuong Lan Ong通りでジュース販売店を営むMac Thinさんは、2006年末頃からボトル詰緑茶の販売を始めた。だが現在もなお商品名を挙げる客は少なく、「レモン茶やはちみつ茶が欲しい」と言うだけ、と話す。

 FTAの調査でも、緑茶ドリンクの重要選択要素となるのがブランドではないことが分かっており、むしろこれは、重視される要素のなかで低い順位に入る。

 最重視されるのが、美味しさ(93%)で、次にクールダウンのため(83%)となり、以降、喉の渇きを癒す(81%)、妥当な価格(75%)、健康に良い(73%)、包装(63%)、販促活動(63%)、飲後の爽快感(57%)、身体へのエネルギー補充(54%)、美容(42%)の順で、ブランドは40%だった。

 2008年に入り、各社は広告に多額を投じ差別化を狙っている。Tan Hiep Phat社のUyen Phuong氏は、「新しい市場なので製品の性質が第一の選択肢となっているのだろうが、近い将来競争はさらに激化、ブランドを確立していなければ勝ち残れない」と話す。

 他ブランドも同様の認識であり、それがテレビCMを中心に強く投資している理由だろう。テレビでは0°、C2、100のCMが、数分と間を空けず流れることもある。

 0°、C2、100のいずれもが自身のブランドに懸命に磨きをかけているが、実際にはこれらの製品、また緑茶ドリンク全体として、明確に差別化したブランドは見当たらない。

 呼称も、0°、C2、Shiki、Nu、Tops、Pokkaといった現在の緑茶ドリンクはいずれも、シンプルで呼びやすく、国際的という特徴を持つが、FTAの調査によると、消費者と販売店の反応として、ブランド名が互いに間違いやすいものであることが分かっている。

 多くの消費者は、これらのブランド名が外国語や化学名であったりして覚え難いとしており、FTAによると消費者は覚えやすく、品質面で信頼の持てるような名前の緑茶ブランドを望んでいる。
 
 Tan Hiep Phat社、Tribeco社はいずれも、ブランド名についてキャッチコピーを表現できる数字を利用したと話す。例えば0°は、「生活のクールダウン」を 0℃まで、ということで「0°」、100は「自然からの活力」100%、で「100」という名称になっているという。
 
 FTAの調査によると、緑茶ドリンク大手が現在狙っているのは市場シェアの40%を占める外出の多い人々で、家庭内の対象、緑茶ドリンクを食事中または食後に、喉の渇きを癒すため、消化を促すために飲む残り60%については忘れ去られている。

 この空白は、各商品のコピーにも見て取れる。現在緑茶ブランドは「クールダウン」「自然」「ピュア」といった似たようなコピーに終始しており、「家族」の要素は開拓されていない。これが、新しい投資家にとってはチャンスとなるかもしれない。

 三つ巴の状態はそう遠くないうちに打ち破られるだろう。PepsiCoも間もなく、新しい戦術で緑茶商品の販売を始めるという。

 将来のライバルについてUyen Phuong氏は、「世界的に知られるCoca-Colaも、エネルギードリンクSamuraiはベトナムで成功しなかった。Coca-Colaは炭酸飲料で強く、PepsiCoも同様だが、全ての商品で良いものは作り出せない。市場に参入すれば、やはり品質と差別化が最重視される要素となると思う」と話している。

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